星野有史 “研究所通信/ハーネスランド”

マリアのイラスト
 「ハーネス・ウィ研究所通信」のタイトル『ハーネスランド』は、天使犬ウィが暮らしていた故郷、理想の福祉社会をイメージした「共星=ハーネスランド」から名前をつけました。この星に住む天使達が協力し合って生活しているモデルを理想に、私達も心のハーネスを輝かせ、ともに助け合い成長できるコミュニティを願って発信するものです。
盲導犬は字が読めるんですか?
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    盲導犬は字が読めるんですか?


    駅の乗り換え。
    一度改札を出て別の路線へ。
    通路を進んで突き当りを左に曲がります。
    下り階段を降り切ってすぐのことでした。

    「あのー、盲導犬は字が読めるんですか?」
    不思議そうに初老の女性が尋ねてきました。
    「読めたら面白いかもしれませんね」と、やんわり無理であることを伝えます。
    「だってね。正面のエレベーターに点検中の案内が貼ってあったから。それを見て階段
    に向かったのかと思ったのよ」と、質問の意図を教えてくれました。

    時々利用している駅でもあり、ここにエレベーターがあるのは知っていました。
    でも、薦められて乗ったのが何度かあるだけ。基本、階段を使います。
    健康のため♪
    それもありますが、エレベーターって、ちょっと苦手。
    目の不自由な人には多いんじゃないかな?
    うーん、もしかしたら自分だけかも(笑)

    たとえば、こんな理由!
    待っている人がどれくらいいるんだろう?
    どこの階にあって、いつ来るのかな?
    ドアが開いた時に空いているか、混んでいるのか、上下どっちに行くのかが、やっかい

    ボタンに手を伸ばすべきか。誰かが教えてくれればいいけど、押してあるのに押してな
    んて言うのも……。
    チャイムが鳴ったり、音声でガイドするものも。それでも雑音で聞き取りにくく、把握
    できずに戸惑う場面は、いっぱい。
    そんなことを思うと面倒になって。
    だから、この時も始めから階段に向かっちゃったわけ。
    でも、見えないんだからエレベーターの方が楽だし、危険もないのでは、と周囲の人は
    思うみたい。

    「ありがとうございます。……と言うわけで、盲導犬には階段を指示したんです。でも
    、逆にこちらが工事中とかで狭くなっているような時は声をかけて一緒にエレベーター
    に乗ってくれますか?」
    「もちろんよ。でも、何で乗り換えのホームが分かるの? やっぱり盲導犬は字が読め
    るんでしょ」
    「経路を把握して僕が支持してるから」
    「へー!」

    バリアフリーが進んで社会は便利に……なった、はず?
    エレベーターも、その一つ。
    あらゆるところにコンピューターが!
    これからは盲導犬もロボットになって……字が読めるようになるかも!
    そうしたらこうして声をかけてくれる人もいなくなっちゃうのかな('_')

    平成が終わって令和に。
    益々発展していくだろうけど、こんなちぐはぐな関係も社会には必要なんじゃないかっ
    て(#^.^#)
    人間臭いやり取りが残る時代にしたい、そんなふうに思いました。


    <星野有史>



    | 星野有史 | - | 22:40 | - | - | - | - |
    ネジを締め直す時期に
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      ネジを締め直す時期に


      いきなりですがクイズです!

      信号はないのですが、横断歩道のある道。
      渡りたくて待っていましたが、止まってくれる車がありません。
      「困ったな―」

      視覚障害者は白杖を使用するか、盲導犬と一緒に歩きます。
      車は徐行・停止して歩行の安全を守らなければなりませんね。
      ましてや横断歩道。
      人がいれば障害者でなくても止まらないといけない。
      それなのに?

      こんな時でも必ず止まってくれる車が2種類あるんです。
      それは何でしょう?
      「…………」

      分かりましたか?
      そう、パトカー。
      さすが正義の味方ですね(*´▽`*)

      では、もう一つは?

      これを以前、私は授業でよく学生に出題しました。
      福祉の制度について学ぶ時間です。

      学生は言います。
      「バス、タクシー……、えーっと?」
      「みんなハズレだよ」

      もちろん、ドライバーの心がけしだいでは止まってくれるのですが、
      そういう理由からではなく……必ず止まる。

      そう、正解は教習所の車ですね。
      勉強中ではありますが、道路交通法を守らなければ免許は取れません。
      でも、喉元過ぎれば……。

      これについては停車率の高い地域と、そうでない所があるみたいですね。
      「みんな通過するから。止まるものとは知らなかったので」など、ワースト地域の理由
      は、こうしたもの。
      それに対してルールを守る地域は、止まるのが当たり前の意識に。
      子どもの頃から学校でそう教わってきたと。
      そして止まってくれたドライバーには、ちゃんとお礼を言って渡る。
      何だかとっても気持ちがいいですね(#^.^#)

      福祉の制度もただあるだけではダメ。
      実のあるものにしていくためには人間性も、モラルも、マナーも必要。
      それが言いたかった。

      ですが最近、このクイズが出題できなくなりました。
      障害者の外出に協力的な社会になり、一般車両でも多くのドライバーが止まってくれる
      ようになったからです。
      とーっても嬉しいですね♪

      横断歩道がなくても、譲ってくれる場合も多いです。
      一時止まって車両の通行を優先させていた以前の歩行がまるで嘘のように感じられます

      とは言っても親切なドライバーばかりではありませんので注意しなければなりませんが
      ……。

      先日、横断歩道で待っていました。
      止まってもらえると期待していたのですが、通り過ぎて行く車ばかり('_')
      そんな時でした。
      隣りの人が驚いたように言います。
      「あれっ! 今の教習車だぞ」

      春休みに免許を取る人も多いことでしょう。
      自動車離れが増加し、かなり教官の指導もゆるくなったと聞きます。
      でも、意味をはき違えてはなりません。
      教育に携わっている私も学生にはゆるいですが、
      基本は抑えている……はず!

      確かに社会は親切になりました。
      でも?
      この課題は教育だけではないようです。
      いろんな方面で同じ様な傾向が!
      ゆるいのが悪いわけではありませんが、ネジは締める必要がある。
      今、点検の時期に入ってきているのでは?
      自身の在り方も含め、見直してみたいと思いました。


      <星野有史>



      | 星野有史 | - | 18:00 | - | - | - | - |
      信頼できる社会って、素晴らしい
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        信頼できる社会って、素晴らしい


        「もっと背筋を伸ばして。犬に付いて行って」
        「そんなこと言われても!」

        初めてアイメイト(盲導犬)と歩いたスピード感に腰が引けました。
        だって白杖では一つひとつ足元を確かめて歩いていたのですから。

        それが、
        風を切って……目の見える人を抜いて行く。
        嬉しいけど、怖い。

        指導員は自信に満ちた声で言います。
        「犬を信頼して」と。

        食事や排せつ、ブラッシングなどの世話で信頼感は深められるでしょう。
        けれど、それだけでは命を任せて歩けません。

        歩行訓練中、一度も物にぶつけず、危険な目にも遭わせなかったアイメイト。
        そこには信頼の裏付けが!

        愛情豊かに育てられたことで生まれる心のつながり、
        それに
        指導員によってしっかり教えられた誘導技術がありました。


        ある中学校での講演会です。

        「先生が盲導犬を信頼して歩いているのはよく分かりました」
        「ふむふむ」
        「でも、先生は目が見えません」
        「…………」
        「先生は人を信頼できますか?」

        女子生徒からの質問に、ショックでした。

        もしかしたら、いじめにあっているの?
        相手はクラスメイト?
        まさか先生か親?
        それともネットとか、
        別な理由でそう思う何かがあったのかな?

        真っ直ぐ向き合わなければなりませんね。

        「目が見えないからこそ人を信じることの大切さを学びました」

        確か、そんなふうに。

        この経験は
        これまでもブログや授業で何度も取り上げてきました。
        綺麗ごとを言うつもりなどありませんが、
        これで彼女に納得してもらえたかは
        今でも自信が持てません。


        父親の暴力で命を奪われた小学生の女の子の事件が連日報道されています。
        いじめのアンケートに内容を記したものの、
        それを教育委員会の職員が父親に渡してしまった、と。

        秘密は守ります、とあったのに。

        学校、教育委員会、児童相談所などの連携に問題はあったでしょう。
        文科省は?
        この組織だって色々と問題が言われているではありませんか。

        これらは教育、福祉の専門機関です。
        そこに頼れない。

        もし、アイメイトがきちんと教育されていなかったら
        歩行に信頼はおけません。
        だから専門的な訓練、専門機関は重要です。

        けれど、アイメイトだってスーパードッグではありませんし、
        道に迷うことも。
        そんな時、見守ってくれる安心、
        手助けしてくれる人たちがいるから、歩けます。
        信頼できる社会って、素晴らしい。

        社会的養護と言う言葉があります。
        子どもは親だけでなく、社会で一緒に育てる考え方。
        だとするならば、
        彼女を守れなかったのは国民一人ひとりです。

        なら、自分には何ができるのか。
        おそらく大したことなどできないでしょう。
        それでも自分は福祉教育に携わっています。

        これからも本を書いたり、授業や講演会で人権の大切さ、
        支え合いの社会については言い続けていきます。

        そして、
        亡くなった彼女には
        「ごめんなさい」と
        心の中で言い続けていきます。


        星野有史



        | 星野有史 | - | 21:00 | - | - | - | - |
        こんな取扱説明書なら!
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          こんな取扱説明書なら!


          朝、スマホから流れる目覚まし曲は
          『Have a nice day』
          西野カナのフレッシュな歌声で一日が始まります(#^.^#)

          『Darling』はカラオケで♪
          ちょっと無理があるか(笑)

          そして
          『トリセツ』

          この曲にはビックリさせられました!
          だって、
          これって、
          女性の取扱説明書だもんね。
          うーん?

          「認知症の人にはこう接しましょう」
          「正しく接しないと……」

          こんなふうに進められる授業、
          そして、机には……開かれた教科書。

          人の物扱い。
          人権、尊厳はどこへいったんだ('_')

          全ての介護がそうじゃないけどね(?)
          そんな傾向に専門教育の問題を見てきたから……
          老人の取扱説明書なんて、いらない。

          そこに聞こえてきたのが『トリセツ』でしょ(?_?)
          ショックでした!

          でも、
          でも、
          こんな可愛らしい取扱説明書なら、もらってみたい。
          なに考えてるんだ、自分。

          もちろん介護とは全く違うんだけど、
          「ずっと大切にしてね」って。
          「永久保証の私だから」って。
          温かい気持ちにさせられた。
          そんな介護にしていかないと……。


          だから、西野カナが活動休止するってニュースには驚かされた。
          でも、人は休まないと
          壊れたら修理に出せばいい、
          治らなければ捨てればいい、
          なんて物扱いされてはならないから。

          「ずっと正しく扱ってね」
          「一点物につき返品交換は受け付けません」
          「ご了承ください」

          そう、個人は誰にも代わることができない、尊い存在。

          またすてきな曲が聞けたら嬉しいです♪
          その時はまたいろいろ教えてください。


          星野有史



          | 星野有史 | - | 08:30 | - | - | - | - |
          人生の東屋で、一休み
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            人生の東屋で、一休み


            明けましておめでとうございます、と言うにはすでに十日が過ぎてしまいましたね!
            いやいや、このブログをお休みしてからというもの、早、半年が経過!!
            ご無沙汰しております、と言った方がピッタリくる挨拶になるでしょうかm(__)m

            本年からまた少しずつ記事を書き進めていきたいと思っておりますが……
            またいつ中断するやら('_')
            でも、この間、本を読んだり、音楽を聞いたり、映画に行ったり(*´▽`*)
            それに歩んできた道をまじめに検証したりと……
            答えが出たわけではありませんが、貴重な時間になったように思っています。

            そんなこともあり、人生には道草が重要!
            進路を外れてみることも、寄り道して話をしたり、考えたり……。

            このブログは研究所通信「ハーネスランド」と名付け、私のハーネス・ウィ研究所の内
            容を記す目的で開設しましたが……
            正直、方向性に悩んでいたことは事実です。
            迷い道に出口を見つけられていない状況は今でも同じですが……
            だからと言って立ち止まり、考え込んでいてもすぐに解決策が浮かぶわけでもない。な
            らば少しずつでも歩を進めるしかないか?

            研究所通信と言うこともあり、少々形式ばった、内容も柔軟性に欠けたものになってい
            ましたが、これからは自由に、そう、本来の目的とは少し違うのですが、日常の出来事
            、感じたほと、考えたことをラフにまとめていきたいと思います(#^.^#)

            平成の時代も終わりを迎えます。
            福祉、教育環境も大きく変わりました!
            そんな中で私の活動には何が求められているのか? いや、そんなものなどないのかも
            ……。

            亥年の今年ですが、猪突猛進で進んできたようなあり方にブレーキをかけ、あえて道草
            を食う。
            もしかしたらこんな時間にこそアイデアが、いい発想が生まれるのでは?
            そんな期待を胸にパソコンの前に座っています。

            一ヶ月に一回だとか、週に何度だとか、そんなふうに決めず、自由に書いていきます。
            「東屋で一休み」
            人生の道を旅するふれあいの場としてお付き合いいただけたら嬉しいです♪

            星野有史



            | 星野有史 | - | 21:30 | - | - | - | - |
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